「こころのままに」
(333mm×242mm 水彩紙/2015年制作)
突然ですが、アコースティックギターって、弾きづらいんですよ。
(いきなり変な話ですいません、、笑)
弦が硬いし、指痛くなるし、ちょっと気をぬくといい音が出ないし、リズムキープもするのも一苦労。
でもこんなにしっくりくる楽器は、自分の場合、他にはなくって。
樹がそのまま鳴っている感じというか。
音から、樹とそこをすり抜けて行く風を感じるんですよね。
そしてその風は、自分を自由にしてくれる。
そもそもギターを始めたきっかけは、ロックバンドへの憧れだったので
そのまま行くなら、エレキギターを低い位置に構えて、ギュイーン!とラウドな音を鳴らして
今頃、武道館に立っていたはずなんですけどね。
(はい!まぎれもない誇大妄想です。。すいません)
そういう未来は見つけられなかったんですけど
音楽を好きになって、歩いて行く道の中で、アコギっていう相棒に出会えた。
楽譜も読めないし、楽曲を覚えるのが苦手なので。
そのまま思い立ったフレーズを、その時の感情を乗せて、爪弾いてるだけ。
それだけのことではあるんですけど、もう人生の半分以上、それを飽きずに続けていて。
だから人生の一部というか、身体の一部みたいに感じていて。
きっと、絵を描くことも
自分にとってはアコースティックギターを弾くことと同じで。
デジタルじゃなんだか物足りなくて。
結局、自分の手とキャンバスと筆で直に向き合うことに、心地よさと創造の自由を感じているんです。