一滴の水
島に降り立つと、気持ちのいい風が吹いてきて
心も足取りも軽くなった。
思いのほか、はじめての一人旅を楽しめそうだ。
歩いて一周まわれてしまう程の小さな島。
とりあえずビーチを目指して、歩いてみることにした。
しばらく歩いていると
道の真ん中にポツンと木の枝が置かれていた。
その葉っぱの先に
宝石のように輝く美しいカタツムリを見つけた。
干からびている様に見えたから
私は持っていた水筒の水を、一滴かけてあげた。
旅先では、こんな小さな事にも気がつくし
それが楽しいから不思議だね。