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「突然の雨」

突然の雨に樹々が濡れる。

灰色の空に覆われた森には

雨の音だけが鳴り続いていた。

ずぶ濡れになる自分が

なんだか寒さと悲しさを通り越して

おかしく思えて私はそのまま歩いた。

流石にもう来た路を引き返そうかと思ったその時

かみさまと出会ってしまった。

ばったりと、目と目があってしまった。

かみさまは私を雨宿りできる岩の窪みに連れていくと

ふかふかの大きなバスタオルでくるんでくれた。

そして、森の幸をご馳走してくれた。

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